周りからは向いていると言われる。結果も出せている。それなのに、この働き方を続けたいかと聞かれると、ためらってしまう。
「できる」と「心地よく続けられる」は、同じとは限りません。能力の有無だけでなく、その力を使う条件に目を向けてみましょう。
強みを、性格の名前から具体的な行動へ
「共感性が高い」「分析が得意」といった言葉は、振り返りの入口になります。ただ、それだけでは、どんな役割を引き受けるとよいかまでは決まりません。
相手の言葉を整理する、見落とされた条件を見つける、複数の案を比較する。実際にしている行動まで下ろすと、別の場面で使う方法も考えやすくなります。
手応えのあった日と、消耗した日を比べる
手応えのあった日:事前にテーマが分かっていた。45分と区切られていた。相手が決めるための整理に徹することができた。
消耗した日:突然の相談が何度も続いた。終わりの時間が決まっていなかった。相手の決断まで背負おうとしていた。
この違いなら、聴く力を手放す前に、予約・時間・役割の範囲を見直す余地があります。
10分のワーク:自分が活きる条件を言葉にする
- 同じような行動で、手応えのあった場面と疲れた場面を一つずつ書きます。
- 人数、準備時間、裁量、締め切り、関わる相手、責任の範囲を比べます。
- 変えられそうな条件を一つだけ選びます。
- 「__という条件なら、私は__という行動で役に立ちやすい」とまとめます。
疲れには体調、休息、仕事量など複数の要因があります。この整理だけで原因を決めず、無理に「強みの使い方」の話へまとめないでください。
転職や独立の前にも、試せることがある
事前に議題をもらう。作業をまとめて行う時間を確保する。頼まれた仕事の優先順位を相談する。今の環境で変更できる条件から、一つ試します。
個人でサービスを提供しているなら、「誰にでも何でも」から、力を発揮できる相手・課題・提供範囲を言葉にすることにもつながります。得意なことをすべて商品にする必要はありません。
「__という条件で、__をする。すると相手には__という助けになり、自分の負担は__だった。」
比較するときの記録項目
【場面】いつ、誰と、何をした?
【行動】自分が工夫したことは?
【手応え】相手や仕事にどんな変化があった?
【条件】準備・時間・人数・裁量は?
【負担】どこで消耗した?
【次の実験】変えられる条件は一つだけ何?
「人の話を聴くのが得意」なら、どんな相手・話題・長さなら力を使えるかまで書きます。得意なことを増やすだけでなく、引き受ける範囲を明確にすることも、自分の活かし方です。
「強みがわからない」場合は、頼まれたことから
大きな実績がなくても、繰り返し頼まれる作業や、人から「助かった」と言われた場面を一つ選べます。可能なら「私の何が助けになった?」と相手に具体的な行動を聞きます。返答は一つの見方として受け止め、自分の実感とも照らし合わせます。
日々の経験や行動から強みを振り返る考え方の参考:厚生労働省「自身の強みとは」。本記事の条件比較ワークはLIFULLNESSの実践提案です。
気づきを、自分の選択につなげる
まずは一つの場面を書き出してみてください。さらに整理したいときは、記入例つきのワークや、INSIGHTの問いを使えます。